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2019年9月

「温暖化防止はセクシーに」に思うこと2019.9.25

小泉環境大臣がNYで「温暖化対策をセクシーに」といった言葉がマスコミで議論されています。私はその言葉の裏には「息の長い温暖化対策をするには、我慢だけではだめで、新しい文明や生活への心のシフトチェンジが必要だ」というメッセージがあるのではという気がします。数年前に書いた文章を添付します。

地球温暖化防止を楽しもう!(NHK解説委員 室山哲也)

最近、子供たちと環境問題の話をしていて、気になることがあります。それは「温暖化防止」のイメージを、「辛い」「暗い」「苦しい」ものだととらえていることです。「車に乗れず」「いつでもクーラーを使えず」「物を浪費できない」人生。右肩下がりの悲壮感に満ちた、夢のない苦行の日々・・まるで疲れた中年のサラリーマンのようなことを言う子がいます。

彼らは、大人から何をどのように教わったのでしょうか?情報としては確かに正しいかもしれません。クーラーは、お年寄りのような方には欠かせないものだということもわかります。

しかし私は、大切なことがすっぽりと欠けているにおいを感じます。それは、「自分の足で歩いたり、自転車に乗ること」や「汗をかくこと」がいかに爽快で、愉快で、素敵なことかというポジティブな態度です。

以前、動物学者の友人が「動植物が好きな子は、環境問題を身体で理解している」と言いました。生き物や自然のかけがえのなさを知る子供は、自分が何をなすべきかを自然に見つけ出すというのです。

私たち大人が、今、子供にしっかりと伝えておかなければならないこと。

それは「・・してはいけない」ということよりも、「・・することがいかに楽しい」かという視点ではないでしょうか。

地球温暖化防止は、これから長期間人類がとり組んでいく、息の長い社会運動です。次世代、次々世代と、教育で、その思いをつないでいかなければなりません。そのためには大規模は消費文明のコンセプトに修正を加える必要があります。地球温暖化について学ぶことは、美しい地球の中で、生態系のバランスを崩さず生きていくことの大切さ、素晴らしさ、感動を再確認する、絶好のチャンスという側面があります。地球というシステムのすごさ、生き物の素晴らしさを、子供たちに伝えることは、真の意味で地球温暖化防止を進めていく、原動力になっていくのではないかと思うのです。

 

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ABUロボコン誕生の夜2019.9.23

 

 

今年もABUロボコンの放送が始まった。今年はモンゴルでの開催。昔と同じ瞳をした若者たちが、熱い戦いを展開しているテレビの映像を見て、ふと昔のことを思い出した。

 

今から20前、渋谷の路地裏の、傾きかけたおんぼろ料理屋の2階で、ABUロボコンは生まれた。当時私は、ロボコン担当プロデューサー。NHKの科学番組部から、人事異動の命令を受けて2年目だった。NHKが事業としてかかわっている3つのロボコンを維持する為に東奔西走していた。その3つのロボコンの中に、資金繰りが最もむつかしく、お先真っ暗なロボコン(大学部門国内大会)があった。人事異動直後、NHKのお偉いさん達は、私に、このイベントは廃止せよと告げていた。しかし私は抵抗し、国内大会を「国際化」することで生き延びようともがいた。突破口は見つからず、もうだめかと思っていた矢先、NHK会長の特命を受けたある人物(後の理事)と、たまたま酒を酌み交わす機会があった。ほろ酔いの中、「何かNHKが世界に貢献出来ることはないか」と問われ、私は「ロボコンをアジア各国の若者でやりたい」と直訴した。酒の宴がすすみ、ほかの話題に話が進み、その日はそれで終わった。翌日、その人物から、ABU(アジア太平洋放送局連合)の事業として展開できるかもしれないとの電話が入った。驚く私をよそに、事態はあれよあれよと展開し、1週間後、なんとABU理事会で決定してしまった。朝、出社した私に、現地滞在中のNHK会長側近から電話を頂き、呆然としながらその結果を知った。その後、ロボコン関連の何人ものプロデューサーたちと、世界各国を走り回り、ロボコンの内容を説明し、実現方法を説いて回った。「アジアの青少年を育てる教育イベント」をつくりたいという一心だった。

あれからずいぶん時が流れ、ABUロボコンは、アジア太平洋各国の中に、またたくまに広がっていった。「自分の頭で考えて、自分の手でつくる」このロボコンの精神が、アジア太平洋の若者たちの心に火をつけ、大きく成長したのだと思う。ロボコンはものつくりを通じて人を育てる。揺れ動く世界。願わくばこのイベントが、単なる国威発揚の場になるのではなく、アジアの大人たちが共同して、若者たちを育てていく、愛に満ちた教育の場になることを、心の底から願っている。

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NHK文化センター青山で「世界の今を読む」シリーズでSDGsについてお話ししました。2019.9.18(水)

NHK文化センター青山で「世界の今を読む」シリーズでSDGsについてお話ししました。
世界の“今”を読む
最新の世界情勢・話題について、国際ジャーナリストが解説します。
トランプ政権と国際秩序の行方、テロ、北朝鮮、エネルギー、地球環境、宇宙開発、日本の選択は…。
取材経験豊富な国際ジャーナリストが、激動する世界の動きをわかりやすく読み解きます。
○ 2019/10/16(水) 船橋洋一元朝日新聞社主筆
○ 2019/12/04(水) 第2水曜 佐藤俊行元NHK国際放送局長
○ 2019/12/18(水) 秋元千明元NHK解説委員
○ 2020/01/15(水) 杉田弘毅共同通信特別編集委員
○ 2020/02/19(水) 森保裕共同通信論説委員
○ 2020/03/18(水) 室山哲也元NHK解説委員

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年縞科学の新展開― 福井年縞博物館の年縞サンプルがやってくる ―

■■ 2019年10月例会のご案内 ■■

年縞科学の新展開

― 福井年縞博物館の年縞サンプルがやってくる ―

 

講師: 山根一眞(サイエンスライター、福井県年縞博物館特別館長)

日時: 2019年10月08日(火)午後07:00〜09:00

場所: 日本プレスセンタービル8階 特別会議室(東京都千代田区内幸町2-2-1)

 

 福井県若狭市・水月湖の底に幾星霜、静かに積もり続けた湖底の泥。その地層に刻印された「時」を告げるシマシマを、「年縞」と呼びます。これを垂直に45m掘り進んで、円筒の容器に採取したサンプルが、年縞サンプルです。驚くことに7万年分あることがわかり、一躍、世界の注目をあびました。こんな長期間の年縞が、これほど明瞭に示されたことがなかったからです。

 

 

 まず、放射性炭素の時代測定の新たな標準「INTCAL」として認定されただけでなく、泥に含まれる生物の死骸、排出物、花粉、火山灰、黄砂や金属を調べることで、地球環境、生態系、そして地球という衛星が浴びた宇宙線や、自転、軌道変化など、自然科学の様々な領域の研究を支える、貴重な資料となりました。さらに気象と人間のかかわりなど、人類の歴史も読み解くことができます。

 

 このため昨年9月、年縞サンプルを保管、展示し、また、「年縞学」の研究や学会開催の拠点として「福井県年縞博物館」がオープンしました。すでに国際シンポジウムも開催され、各国の研究者との共同研究も進んでいます。今回は、特別館長として、年縞の意義や研究成果を社会に伝えるコミュニケーション活動に取り組んでいる、山根一眞さんに講師としてお話しいただき。また、年縞サンプルもお持ちいただき、本物の「年縞」にも、触れていただきたいと思います。

 

 

                           担当 JASTJ企画委員長 室山哲也

 

※小出重幸理事による「福井県年縞博物館を取材したルポ(読売日本テレビ文化センター季刊誌掲載)」を添付します。ご参考ください。

 

※参加希望の方は下記URL先に、10月1日(火)までにお申し込みください。会員以外の方の参加も可能です(勤務先など、ご所属をご明記いただきます)。 お申込みURL:http://bit.ly/jastj_201910m

 

※会員と塾開催期間中の塾生は無料。学生などは500円、その他の方には参加費1,000円をいただきます。

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イグノーベル賞13年連続受賞!

イグノーベル賞13年連続受賞!いいぞニッポン。エッジのきいたユニークさこそ日本が生き残る道だ!!

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第18回JASTJ塾が始まりました2019.9.5

日本科学技術ジャーナリスト会議の第18回JASTJ塾がプレスセンターで始まりました。科学コミュニケーションの極意を学ぶ塾生のエネルギーが、今後どのような化学反応を起こすか楽しみです。https://jastj.jp/about/

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内外情勢調査会で対談しました。2019.9.2

今日は帝国ホテルで、I oTの創始者で世界的に有名な坂村健先生のお話を聞き、対談させていただきました。ICTやAIによって文明のありようが所有から共有に変化することや日本社会の問題点などを学びました。

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