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2017年10月

キラリ「どうなってるの?エコカー開発」2017.10.19

CO2や排ガスの排出が少ないエコカー、特に電気自動車(EV)の開発が世界的に加熱している。私たちの暮らしとの関係は?室山解説委員。

 

(むろ)

最近、英仏が2040年までにガソリン車やディーゼル車の生産販売を禁止するニュースなど、世界に波紋が広がっている。その中で中国は新エネルギー車、特にEVの生産や販売に傾斜する方針を打ち出し、世界のエコカー開発の構図が急速に変化するのではと言われている。

(P2

現在ガソリン車の世界の販売は数千万台に登るが、エコカーの予測を見ると2030年過ぎに、EVがハイブリッドを追い抜くという試算もある。

 

(アナ)

今回の動きの背景は?

 

(むろ)

大きくみると地球温暖化や大気汚染の問題がある。環境問題から見ると、将来的にはCO2を出さないエコカーが求められる状況がある。

 

P3

しかしエコカーにはいろいろある。ガソリン車を基本に説明すると、軽油で走るクリーンディーゼル車は燃費もよくCO2も少ない。ガソリン車もハイブリッドやプラグインハイブリッドで電気とモーターを組み合わせれば、エコカーとして位置づけられる。電気自動車は電機とモーターだけで走り、燃料電池車は水素を入れ、燃料電池で電気を作りモーターで走る。これらは走行中は排出するCO2はゼロとなる。

今回の状況は、2年前フォルクスワーゲンがクリーンディーゼルのデータ不正事件をおこし、クリーンディーゼルの評価が大きく落ちたことで始まった。その結果、エコカー開発の構図が大きく変化し始めている。

 

(アナ)

エコカーはいろいろあるのに、なぜEVに傾斜?

 

 

(むろ)

P4

じつは政治的背景がある。各国のエコカー分布をみると、ヨーロッパはクリーンディーゼルとEV。アメリカはEV。日本は全方位で生産している。この状態でクリーンディーゼルの評価が下がり、欧米はEV重視の戦略に舵を切った形。なぜならハイブリッドや燃料電池車は日本が先行しているため、勝てないからだ。この流れに中国も乗り、EV生産、販売で将来の自動車王国を目指す方針をうち出した。EVは部品も少なく、まだ日本に太刀打ちできると踏んだからだといわれている。この結果、世界的にEVに注目が集まる状況が生まれた。

 

 

(アナ)

今後どうなる?

 

 

(むろ)

(P5

知っておかなければならないのは、走行中にCO2がゼロでも、社会全体から見たときエコかどうかという問題がある。たとえばEVのばあい、「走行距離短い」「充電時間」「コスト」などの課題とともに、どのように電気を作るかという問題がある。再生可能エネルギーなど、CO2を出さないシステムで作ればエコといえるが、石炭などの質の悪い化石燃料で発電するとそこでCO2が出るので、全体としてはエコとはいえない。燃料電池車も「水素インフラが少ない」「コスト」などの課題があるが、水素をどのように作るかが問題。たとえば風力発電などのエネルギーで水を分解して水素を作ればCO2は出ないが、化石燃料から作るとCO2が出てしまう。このようにエコカーは「社会的視点」で環境によいかどうかを見る必要がある。

  

 

(アナ)

今後エコカーをどう育てる?

 

(むろ)

(P5出る)

自動運転などの流れから見ると、燃料電池車やEVなどの「電動化」は避けて通れない。EVのばあい、うまくゆっくり育てれば、自動車メーカー以外の新産業の育成につながる。また燃料電池車の場合は「水素社会」という新しい社会システムにつながる。わたしたちはエコカーを社会的な視点でも捉え、上手に育てていく必要がある。

 

(アナ)

ありがとう。

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暮らし解説「どうなってるの?エコカー開発」2017.10.18午前10.05-生放送)

エコカー開発が複雑化している。2年前のフォルクスワーゲンの排ガス不正事件に端を発し、中国を含む世界各国が電気自動車(EV)に大きくかじを切ったからだ。日本は今まで、ハイブリッド車、燃料電池車、EVなど、満遍なくエコカーを開発してきたが、今後EV生産拡大など、自動車産業に大きな影響が出る可能性がある。しかし、エコカーはEVだけでなく、燃料電池車、プラグインハイブリッド車など、様々なものがある。それぞれメリットデメリットがあり、単独では環境問題やエネルギー問題には対応できない。たとえばEVの場合は、発電をどのようにするかでむしろ環境問題を悪化させる心配がある。また、燃料電池車は水素やインフラをどう作るかなどの課題があり、議論すべき点は多い。エコカー開発はどうなるのか?日本はどうすべきか?加熱するエコカー競争の現状を市民の目で検証する。(関東地方は放送がありません)

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