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2017年5月

ラジオ深夜便2017.6.1(木)1.05-「サイエンスは今」40分放送

ラジオ深夜便で40分ほど、科学や技術の現状と人間社会のあり方なんかを話します。おきていらしたらお聞きのほど。

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キラリ「いん石衝突から人類を守れ」2017.5.23

「およそ6500万年前、直径10キロもの小惑星が地球に衝突。地球規模の気候変動がおき、恐竜が絶滅するなどの大惨事となりました。」(TM

(アナ)

地球に接近する小惑星を把握し、被害を最小限に抑えるための国際会議が、先週東京で開かれた。室山解説委員。どんな会議?

(むろ)

「プラネタリー・ディフェンス・カンファレンス」という会議で、世界各地で2年おき開催。欧米以外ははじめて。今回は東京で開催された。小惑星衝突は、稀な出来事だが、起きると深刻。200人の科学者たちが、熱い議論をかわした。今回の特徴は、研究発表とともに、衝突シミュレーションを設定して議論した点。直径270mと100mの双子惑星が、2027年に地球(東京)に衝突するシナリオ。科学者たちが、いつまでに何をどうすべきかを意見交換した。

(アナ)

小惑星はどこからくる?

(むろ)

主に、火星木星間の「小惑星帯」から来る。数百万個の小惑星があるといわれ、そこから一部が地球方向に落下してくる。現在、地球に接近する可能性があるものが16000個知られているが、これらは軌道がわかっており、衝突の危険性はとりあえずないとされている。しかし、これ以外にも未知の小惑星が数多くあり、観測を続ける必要がある。

(アナ)

どう観測しているのか?

(むろ)

世界に数箇所あるが、日本(岡山県)にもある。夜に望遠鏡を宇宙に向け、天体の動きをウオッチ。通常星は動かないが、その中に変則的な動きをするものがある。それが地球に接近してくる小惑星で、それを判別して軌道計算をする。

(アナ)

地球衝突で地球はどうなる?

(むろ)

大きな小惑星は、クレーターの形で地表に痕跡を残している。大きなものは180以上知られている。最近の衝突では、1908年、ロシアのツングースカで、直径60mの小天体が、大爆発を起こした。その爆風で、東京都の大きさの面積の森林が倒壊した。また、2013年には、ロシア南部のチェリャビンスクに、直径17mの小惑星が飛来し、上空で爆発。その衝撃波で建物の窓ガラスが割れ、1500人以上の人がけがをした。じつはこの天体は、衝突の1年前に発見され、地球を通過すると予測されていたが、軌道が変化し、地球に衝突した。

(アナ)

被害は隕石の大きさごとにどう違うのか?

(むろ)

直径10m以内のものは常時落ちてくるが、大気圏で燃え尽きるため心配はない。100mの隕石は数百年に一回落ち、県単位の被害。1kmなら数十万年に一回で大陸規模の被害。10kmのものは1億年に一回で、地球規模の被害が出る。6550万年前、メキシコのユカタン半島にこの大きさのものが落ち、恐竜が絶滅した事実もある。

(アナ)

衝突回避はできるのか?

(むろ)

いろいろな方法が議論されている。たとえば、事前に小惑星に衛星を接近させ、核爆発で軌道を変える。このほかにも、レーザー、機体衝突、捕獲、質量の大きな衛星の引力で引っ張る、ソーラーセイルを設置し太陽風で動かすなど、いろいろな手法が議論されている。しかし小惑星をばらばらにするとかえって危険なので、コントロールされたエネルギーで小惑星の軌道をうまく変更させ、地球衝突を回避することが重要。

(アナ)

今回は、シミュレーションの結果どの手法を選んだのか?

(むろ)

「核」+「(機体衝突)インパクター」で回避することを選択した。しかし核の二次被害などについても、細かい議論が行われた。

(アナ)

これらのアイデアは本当に可能なのか?

(むろ)

実は、一部がすでに実証済み。2005年、アメリカが行った「ディープインパクト計画」で、気体の一部を彗星に衛星を接近させることに成功している。

(アナ)

わたしたちは隕石衝突のリスクにどう向き合えばいいか?

(むろ)

基本的には、過度な心配は無用。しかしこのテーマは、人類が一体になれる数少ないテーマなので、これをきっかけに地球規模の防災システムを考えるなど、いい機会にすればよいと思う。日本は、探査機はやぶさなどで、この分野で先行しており、世界に貢献できるだろう。

(アナ)

ありがとう。

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くらし解説「隕石衝突から人類を守れ」2017.5.23(火)10.05-10.15生放送

地球に接近する小惑星を把握し、衝突の可能性を最小限に抑えるための国際会議が、5月に東京で開かれました。

今後、地球の公転軌道の800万キロ以内を通過する小惑星は1600個以上発見されており、非常に低い確率ではあるが、地球に衝突する可能性がある。

しかし、歴史を見ると6500万年前(直径10キロ隕石で恐竜絶滅)、1908年(ツングースカ大爆発で広範囲森林倒壊)、2013年(ロシア上空隕石爆発で1500人以上がけが)などがあり、決して安心できるわけでもない。

国際会議では、10年後に衝突可能性がある小惑星を設定し、衝突場所の特定、住民避難までのシミュレーションも実際に行います。

小惑星衝突に備える研究や対策はどこまで来ているのか?

国際会議を軸に、その現状と今後の課題を解説します。

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