« くらし解説「どうつくる?水素社会」8/19(水)10.05-10.15総合テレビ | トップページ | 夕方ホットトーク放送 »

くらし解説「どうつくる?水素社会」2015.8.19

(アナ)

未来のエネルギー社会をつくると期待されている「水素」をめぐる技術開発が活発化している。「水素」は社会をどう変えるのか?室山解説委員。なぜ水素が注目?

(むろ)

水素は宇宙の中ではポピュラーな物質。地球にも大量にある。もし水素をうまく取り出して発電する社会的な仕組みができれば、社会を大きく変える可能性もある。最近発売された燃料電池車など、水素技術の開発は急速に進んでおり、世界的にも大きな関心事。水素は、CO2排出ゼロで温暖化対策にも有効で、将来化石エネルギーへの依存から脱却できるインパクトももっている。

(アナ)

今後の課題は?

(むろ)

大きな課題二つ。「どうつくるか」「どう運ぶか」。まず「作る」だが、たとえば化石燃料から水素をつくる時、CO2が発生してしまう。また、水素製造には電気が必要で、その電気が火力発電でつくられている場合は、そこでもCO2が発生してしまう。このプロセスを、少しでも効率化する必要がある。また、安全に大量に「運ぶ」方法の開発も必要。

(アナ)

課題はどう解決されようとしているのか?

(むろ)

たとえば「作る」とき、「廃棄物」から作る工夫がある。

福岡市中部水処理センターでは、下水場の汚水から水素をつるシステムを完成させた。汚泥処理のプロセスで発生するメタンから水素を作り出し、併設の水素スタンドで配給しようというもの。水素は市内で走る燃料電池車に提供しているが、これはいわば「汚泥で走る燃料電池車」。環境問題とエネルギー問題を同時解決するアイデアとして注目されている。

(アナ)

完全にCO2ゼロはできないのか?

(むろ)

最終目標は、全てのプロセスでCO2ゼロにすること。もし、風力や太陽光などの自然エネルギーの電気で「水」を分解して水素ができれば、究極のクリーンエネルギーになる。その試みもすでに始まっている。

(V22.20

川崎市の公共施設では、太陽発電で作った電気で水を分解し、水素を製造。その水素を燃料電池で電気に変え利用するシステムを稼働させている。すでに周囲のカメラや照明、ビルの事務室でも利用している。長崎県五島列島椛島では、浮体式の洋上風力発電の電気で水を分解し、水素を製造。タンクに圧縮保存し、燃料電池車や燃料電池船に提供している。また水素を溶液(MCH:メチルシクロヘキサン)に閉じ込め、1/500の容積にして、離れた島に運搬し、そこで水素を抽出して発電する試みも行っている。

(アナ)

自然エネルギーで発電した電気をわざわざ水素に変換する意味は?

(むろ)

水素を液体に閉じ込め、大量に運ぶことができれば、送電網のない離島や過疎地に運び、電気を利用することができるようになる。海を越えたダイナミックな運搬も可能になる。じつは、国内にデモプラントも完成(世界初)して、実用化一歩手前まで来ている。

(アナ)

今後どんな社会が生まれる?

(むろ)

世界風力地図を見ると、地球は自然エネルギーのかたまり。日本も東北や北海道などで強い風が吹いている。そしてさらに今、海上での風力発電が注目されている。というのも、日本は陸地面積は世界61位だが、排他的経済水域では世界6位の海洋大国。海上には安定した強い風が吹いており、そこで風力発電し、水素に変えれば、大きなメリットが生まれる。また日本は世界3位の地熱エネルギーにも恵まれており、これらの自然エネルギーを水素の形で利用すれば、大きなインパクトにつながる

さらに日本は水素関連技術の特許を多く持っており、水素技術は成長戦略としても有望。2020年のオリンピックパラリンピックをきっかけに、水素社会に向けて大きく育っていってほしい。

(アナ)

ありがとう。

|

« くらし解説「どうつくる?水素社会」8/19(水)10.05-10.15総合テレビ | トップページ | 夕方ホットトーク放送 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537018/62113675

この記事へのトラックバック一覧です: くらし解説「どうつくる?水素社会」2015.8.19:

« くらし解説「どうつくる?水素社会」8/19(水)10.05-10.15総合テレビ | トップページ | 夕方ホットトーク放送 »