くらし解説「集めよう!自然エネルギー」2012.6.22
(アナ)
自然エネルギーが注目される中、太陽光や風を集め、発電効率を高める新技術が注目されている。室山解説委員。どういうこと?
(むろ)
震災後、自然エネルギーが注目されているが、自然エネルギーには課題もある。太陽光では巨大な面積必要。原発一基に相当する発電をするには、山手線内を太陽光パネル(変換効率10%)を引きつめる必要があるという数字もある。風力発電は、風がよく吹く山間地は、険しい地形で技術的にも作りにくかったり、コストもかかるので、陸地には作りにくい。住宅付近に作ると騒音問題などもある。そういう中、太陽光や風を集約して、高い効率で発電する技術が出てきた。たとえば宇宙用の太陽パネルは、発電効率が高いが高価。これを少し使って集光レンズで光を集め、効率がいい太陽光発電システムを作ろうという動きがある。
(V1)
集光レンズで太陽の光を集めると、新聞に瞬時に火がつく。このレンズと宇宙用太陽チップを組み合わせる。実験でレンズの効果を調べてみると、レンズありでは300倍になった。このシステムをまとめ、太陽光追尾型の発電システムをすれば、期待が持てるということ。山頂にこのシステムを作り、豊かな光で、LED利用の野菜工場を運用する動きもある。
(アナ)
風力は?
(むろ)
日本の自然エネルギーの潜在力は、太陽光6%。風力92%。もし風力発電で、レンズ効果が出れば素晴らしいが、その技術が出てきた。
(V2)
福岡市の各所には、和のような装置を装填した風車が増えてきた。レンズのように風集めるので、「レンズ風車」と呼ばれている。九州大学で実験してみると発電量は3倍、下流に渦が出来、気圧低下で、風を呼び込み発電量が増大していることが分かった。しかも、レンズ風車は、騒音や鳥の衝突も起きにくいという。
(アナ)
なぜ海に設置?
(むろ)
先ほど言ったように風力発電は、陸地建設は限界がある。日本は、陸地では世界の61位だが、排他的経済水域の面積は世界6位の海洋大国。ここに風力発電を作る動きが出ている。そこで、レンズ風車をいくつも接続して、洋上基地にし、風力以外にも、太陽光、潮流発電、波力発電を行い、漁礁を作って海洋牧場にする構想がある。
(アナ)
今後どうなる?
(むろ)
日本には太陽光、風力以外にも、地熱、バイオマス、水力など多様な自然エネルギーがあり、それらを駆使して地域と連携した動きを加速していく必要があると思う、上手に育てたい。
(アナ)
ありがとう。
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コメント
わかりやすい解説ありがとうございました。未来に期待が持てました!
投稿: mexicodog | 2012年6月22日 (金) 22時01分