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2012年1月

スタパ「拡大するGPS」2012.1.23

(アナ)

去年12月末、中国の衛星測位システム「北斗」の実証試験が始まるなど、世界で衛星を使った位置情報サービスのとりくみが拡大している。室山解説委員。衛星測位システムとは?

(むろ)

アメリカのGPSが有名。複数の衛星を使って位置知るシステム。複数の衛星から信号を出して受信機までの距離を測る。それぞれの距離(円)が交わるところが自分のいる位置という理屈。カーナビ、航空機、船舶、携帯、ゲーム、災害時など広く利用されている。衛星の数が増えれば精度が上がる。

(アナ)

中国の「北斗」とは?

(むろ)

中国版GPS。去年12月に10機の測位衛星が軌道上で稼働し、実証試験が始まった。精度25mだが、中国周辺をカバーできる。今年中にさらに6機打ち上げ、誤差10mに。2020年には、35機体制で全世界をカバーする。目的は、位置情報のほかに、緊急時ショートメッセージもおくる。これはGPSにはない機能で、ユーザーに災害情報などを送ることができる。

(アナ)

中国はなぜ開発したのか?

(むろ)

現在はアメリカ「GPS」(24機体制、予備こみ31機運用中。誤差10m)が世界中で使われているが、GPSはもともと軍事用。理論的には電波使用料を請求されたり、サービスを一方的に停止されるリスクがある。中国は安全保障上の観点からも自前のシステムを持とうとしたといわれている。

(アナ)

他の国は?

(むろ)

ロシア「グロナス」(予備こみ31機中24機体制で運用中。誤差10m)や欧州連合EU「ガリレオ」(2機。4機中2機打ち上げて初期運用実証中。2019年24機体制開始予定)など、世界で開発競争が進行している。

(アナ)

日本は?

(むろ)

20101機(みちびき)を打ち上げ、準天頂衛星システムを計画。精度10mのGPSと連携して1mまで精度を上げる。今後、2010年代後半に4機、最終的には7機体制を目指している。これによって、さらに精度が高い利用、例えば、車線把握、狭い位置での子供の見守り、複数の無人トラクターなどを同時に操作する無人農業システムなども研究が進んでいる。

(アナ)

今後どうなる?

(むろ)

測位衛星が増えるにつれて、濃密なサービスが可能になるので基本的には素晴らしいが、背景の軍事的緊張などにもつながる部分がある。国際共同利用も同時に進めて人類全体に貢献できることを期待したい。

(アナ)

ありがとう。

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1/23(月)スタジオパーク「拡大するGPS」(13.40過ぎから7分間生放送)

去年末中国版GPS「北斗」の実証実験が始まり、世界は測位衛星システムの大競争時代に入りました。測位衛星とは複数の衛星で位置を割り出すシステムですが、産業的、社会的、軍事的影響が大きく、どのように運用すべきかが大きな課題となっています。アメリカGPS、ロシアグロナス、欧州ガリレオ、日本の準天頂衛星などを紹介しながらその実態と課題を解説します。

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スペースシャトルが残したもの2012.1.19

30年前、初めてスペースシャトルを見たときの感動を、私はよく覚えています。それは今まで見たこともないデザインでした。アポロやソユーズのようなロケット型ではなく、曲線の多い白く美しいボディー。どことなくおっとりしていて、打ち上げの時は燃料タンクにしがみつき、なんだかすこしユーモラス。しかし、最先端の科学技術の粋を集め、轟音を上げて大量の荷物と人間を運び、自由に宇宙空間を往復し、地上に颯爽と滑空して帰る姿は「かっこいい!」の一言でした。シャトルはまさに人類の宇宙への夢を満載した科学のシンボルであり、若者たちの心のドアをノックしたヒーローだったのです。

偉業は数えきれません。

現在のところ、人類の宇宙飛行経験者は、のべ1176名ですが、シャトルは135回の打ち上げで、なんとその7割を運んでいます。16トンもの大型の荷物を搭載し、他の宇宙機では絶対できない、国際宇宙ステーションやハッブル宇宙望遠鏡の建設を可能にしたのもシャトルです。そのおかげで、私たちは、高度400キロからみた国境のない地球の姿を観察したり、星の始まりや終わりといった、息をのむほど美しい宇宙の姿を、目の当たりにできるようになったのです。また将来、必ず必要になる「往還機」技術(宇宙と地球を行き来する)を確立したことも見逃せない業績です。要するに、シャトルは、人類が宇宙に進出する、本格的な有人宇宙時代を切り開いた「立役者」なのです。

しかし一方で壮絶な戦いの歴史もありました。

コロンビア、チャレンジャーの2度にわたる悲劇は、宇宙事故の凄まじさ、宇宙空間の過酷さを見せつけました。宇宙飛行士や関係者の方のお話を聞くと、地上に帰還したシャトルのボディーは、帰還時の熱で焼け焦げていたり、宇宙に漂うチリ(宇宙ゴミ)が当たった跡が至る所にあり、その傷だらけの姿に驚くそうです。シャトルは、苛酷な宇宙と戦うための設計を数々試みていますが、実際に運用してみると、その弱点や盲点も分かり、熾烈な批判にさらされることもありました。しかし結局、その苦悩と紆余曲折を乗り越え、ミッション終了のゴールにたどり着いたわけです。

それにしても、なぜそこまでして、私たち人間は宇宙に行こうとするのでしょうか?

私は、遺伝子に刻み込まれた「冒険心」「探究心」がそうさせるのではないかと思います。著名な科学者に聞くと、哺乳類、例えばネズミなどは、子供のころ、母親を安全基地として育っていくが、時々離れた場所を探索行動するそうです。探索を通じて周囲の環境を知り、認識を広げ、そしてあわてて安全基地(母親)のところに帰る。それを繰り返して成長していきますが、大人になると、この行動は次第に消えていきます。

しかし人間は、どうしたことか大人になっても探索行動をやめない。その理由は、人間の場合、自分が属する集団や組織を「安全基地」として位置づけ、そこを拠点として探索行動を続けているのではないかというのです。人間はそのように、組織的にも冒険を続けながら、環境に対する認識を広げ、環境を作り替え、さらに安全基地を作って広げながら、果てしない冒険や探索を続けているのでないかというのです。

なるほどその考えに立てば、はるか昔、アフリカで誕生した人類が、二足歩行を始め、アフリカを旅立って、理屈に合わない奇妙な長旅をした謎も理解できます。そもそも人間は、氷河期なのになぜ寒い場所に北上していったのか?ベーリング海峡手前でスタンバイし、陸続きになるや北米にわたり、さらに南下して赤道を越え、南米南端まで移動するという、奇妙な行動をなぜとったのか?「人口増加で拡散した」というような説明だけでは、なにかしっくりとは理解できません。やはり、人間の本能「好奇心」や「冒険心」がそうさせたという側面があったのかもしれない。そしてその特徴は、現代人にも脈々と受け継がれているのかもしれないと思うのです。私たち人間は、進化の中で脳を巨大化させ、周囲の環境を理解し、人工環境(文明社会)を作り出して生き延びる生存戦略をとったわけですが、その根底には、新しいものに対する強烈な好奇心が横たわっているのではないでしょうか。そしてこの好奇心が消えるとき、人間の進化が止まる時なのかもしれないと、私は最近よく思うのです。

スペースシャトルが存在した背景には、当然、各国の国家戦略や軍事的、政治的思惑、経済的理由など、様々なものがあります。宇宙開発はまさに国家利益が衝突する現場であり、シャトルはその交差点にあった乗り物ともいえます。しかし人間という生物がこの素晴らしい乗り物を作り出した「壮大な物語」がその底に存在することも事実なのだと思います。

さて、これから宇宙開発、とりわけ日本の宇宙開発はどうなっていくのでしょうか?

実は日本にとってこの上ないチャンスがやってきています。日本は国際宇宙ステーションへの輸送機としてHTV「こうのとり」を開発していますが、シャトルなき後、巨大な荷物を宇宙ステーションに運べるのは、いまのところ、日本の「こうのとり」だけだからです。しかも今後、こうのとりの技術を発展させれば、ロシアのソユーズのように、人間を運ぶことも可能になるといいます。

その意味で、現在の日本は、世界から熱い視線で注目されています。そして、今後の日本の宇宙開発をどうするのか、その方向性を決める分岐点に差し掛かっているとも言えるのです。

スペースシャトルは、7人の日本人の宇宙飛行士を誕生させました。

彼らは、ときに長期間、国際宇宙ステーションに滞在し、宇宙空間での医学的影響や、様々な実験をこなし、宇宙がどのようなところなのか、膨大な情報を学習しました。この知識は、将来日本人が宇宙に進出するとき、私たちを背後からしっかりと支えてくれる、貴重なものとなるでしょう。

はたして私たち日本は、今後、シャトルが残した遺産を日本らしく発展させ、素晴らしい宇宙時代を切り開くことができるのでしょうか。そして私たちの国や世界を、人間が幸せで豊かに暮らす場に成長させることが出来るでしょうか。地球を宇宙的視野でとらえ、未来を切り開く英知を得るためにも、人間と宇宙のかかわりを、これからも考え続けていきたいものです。

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宇宙コラム2「アルマ電波望遠鏡で見る宇宙の神秘」2012.1.19

「私はどこから来たか?私は何者か?そして私はどこに行くのか?」

この問いは人類がずっと追い求めてきた永遠の問いです。現代科学の説明では、宇宙が生まれ、物質が進化し、太陽系が生まれ、生物進化がおき、そして人間が生まれたということになっていますが、それがどのようなプロセスでどのように進んだのか、実はわからないことだらけ。その問いの一つに天文学から答えようとしているビッグプロジェクトを今日はご紹介しましょう。

場所は南米チリの5000メートルの高地にあるアタカマ砂漠。ここに、日本を初めとする世界約20カ国が参加するアルマ電波望遠鏡が建設中です。巨大なパラボラアンテナ66台を最大18.5キロの範囲に設置し、宇宙空間のチリやガス(星間分子雲)、さらにはまだ見つかっていないアミノ酸をも観測して、天体や生命誕生の謎に迫ろうというものです。

電波望遠鏡とはどんなものでしょうか?

宇宙空間の物質はすべて電磁波を出していますが、電磁波の種類は物質の温度によって違います。高温の物質からは波長が短いガンマ線やX線、温度が下がるにつれて紫外線や可視光(私達の目はこの範囲を見ることが出来ます)、温度がぐっと下がるとサブミリ波やミリ波(零下160-260度)といった波長が長いものになっていきます。電波望遠鏡が観測するのは、このサブミリ波やミリ波。つまり天体が誕生する前段階(非常に冷たい!)の、宇宙空間のチリやガスの様子を克明に見ることが出来るのです。

しかし残念ながらこれらの電磁波は、大気中の水蒸気や大気そのものに吸収されやすく、普通の環境では地上にほとんど届きません。そこで選ばれたのがチリのアタカマ砂漠。空気もきれいで、乾燥している為、絶好の建設場所として位置づけられたのです。

しかもアルマ電波望遠鏡は、パラボラアンテナ66台の位置を自由に変え、目的に応じた観測をすることが出来ます。望遠鏡に「口径」という言葉がありますが、口径は大きくなる程はっきりモノを観測できるようになります。アルマ望遠鏡は最大18.5キロの口径の巨大アンテナに相当するので、視力はなんと6000。東京から大阪の一円玉を見分けることができるスグレモノなのです。

 電波で見る世界とはどんなものなのでしょうか?今までの電波望遠鏡が観測した実例を、いくつかご紹介しましょう。

(写真1

たとえば、オリオン座の馬頭星雲を見ると、光学望遠鏡で見えない場所に、ガスや塵が分布している状況がわかります。濃度の高いところを赤く表示していますが、星はこういうところから生まれるのではないかと考えられています。

(写真2

これは超新星爆発のようすです。可視光でみると、輪郭が見えるだけですが、電波望遠鏡でみると、内側のチリやガスの分布状況が克明にみてとれます。

(写真3)

 さらに視野を広げて、銀河の分布を見てみます。可視光でみると、銀河の分布はちらほらみえるが、電波望遠鏡でみると、その間にガスや塵がびっしりと分布しているのがわかります。これらは今後銀河になっていく「銀河の卵」とでもいえるものだと説明されています。

 アルマ電波望遠鏡はこれらの今までの電波望遠鏡と比べて、さらに性能が増すので、たとえば宇宙空間のアミノ酸の分布を調べることが出来れば、宇宙での生命の起源に迫ることもできるかもしれないと期待されています。

アルマ電波望遠鏡には、社会的にも大きな意義があります。66台ものパラボラアンテナの位置を自由に変えたり、観測方法を変化させる為には、様々な高度な制御技術が必要です。またそれぞれのパラボラアンテナが集めた膨大な情報を、一つに統合したり、解析するには、世界最先端の、高度な情報通信技術や信号処理技術蛾必要です。アルマ電波望遠鏡を実現することは、それらの技術の育成も同時に行う必要があり、結果として、参加各国の産業技術への大きな波及効果となっているのです。もちろん日本の技術力はそこでも活躍し、またアルマ電波望遠鏡とともに進化しているわけです。

そしてもう一つの社会的意義。

それはなんと言っても、私達人類の宇宙観を大きく変える可能性があるということでしょう。アルマ電波望遠鏡が、今までわからなかった宇宙の謎をどこまで解明してくれるのか。宇宙がどのように生まれ、進化し、私達につながっているのか。アルマ電波望遠鏡が見つける情報は、「人間とはなにか」という巨大な物語を考えるうえで、この上ない示唆を与えてくれるのではないでしょうか。

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宇宙コラム1「深刻化する宇宙ゴミ」(2012.1.17)

1月16日の未明、ロシアの火星探査機「フォボス・グルント」が、チリ沖太平洋上に落下したとの報道が世界を駆け巡りました。この探査機は、去年11月打ち上げられたものですが、その後、地球軌道の離脱に失敗し、地球を周回したのち落下してきたのです。

じつは最近似たようなニュースが相次いでいます。去年9月にアメリカの衛星「UARS」、10月にドイツの衛星「ROSAT」と、この半年弱で3機もの衛星が立て続けに落下しました。いずれも被害はなかったとはいえ、燃え尽きずに落下する可能性が指摘された点では今までにないことです。

なぜこのようなことが起きているのでしょうか?

背景には、宇宙空間に増え続ける「宇宙ゴミ」の問題があります。

人類は、今までに6700個もの人工衛星を打ち上げましたが、打ち上げたのちのロケットや人工衛星がそのまま宇宙空間に残ったり、残存燃料の爆発や衝突で機体がばらばらになり、宇宙ゴミとなり、問題化しているのです。

今回落ちてきたのは、その一部ということができるわけですが、計算上は、人間に当たる確率は1000年に1回。実際にはまだ怪我などの報告はありません。ということで、地上では、宇宙ゴミを極度に恐れる必要はありませんが、放っておいていいわけはなく、何らかの対策が必要といえます。

じつは、問題は、地上に落ちてくるものよりも、むしろ宇宙空間で飛んでいる宇宙ゴミのほうです。その速度は、なんと秒速8キロ。ピストルの銃弾でも秒速数百メートル以下ですから、もし稼働中の人工衛星や国際宇宙ステーションにぶつかったら大変です。実際、フランス軍事衛星セリーズに宇宙ゴミがぶつかったり(1996年)、アメリカのイリジウム衛星とロシア軍事衛星が直接ぶつかる(2009年)という、史上初の衛星同士の事故も起きています。宇宙ゴミが大きく、事前に軌道が分かる場合は、たとえば国際宇宙ステーションは、事前に軌道修正し、衝突を回避するのですが(1998年以降9回)、回避が間に合わず、乗組員がソユーズに避難したことも2回あるそうです。

宇宙ゴミが多く飛んでいるのは、高度1000キロ以内。この区域は国際宇宙ステーションや観測衛星など多くの人工衛星が稼働している場所なので、問題は深刻です。

ではどうすればいいのでしょうか?

宇宙ゴミで一番問題なのは、10センチ以上の宇宙ゴミです。この大きさのものは地上からも観測可能で、2010年段階で17000個弱が確認されています。冷戦の頃の米ソの衛星衝突実験や、最近の中国の衝突実験のたびに数が増え、この数にまでなってしまいました。10センチ以上の大きさの宇宙ゴミへの対応は、基本的には観測で軌道を予測し、衛星や国際宇宙ステーション側が軌道を変えて回避する方法がとられています。また1センチ以下のものは、例えば国際宇宙ステーションでは機体を強化して、穴があかない構造にして対処しています。しかし問題は1-10センチの宇宙ゴミで、対応のしようがないのです。

今後は、宇宙ゴミの観測能力を向上させたり、機体を強化するなど対策を進める必要がありますが、新たに打ち上げる衛星がこれ以上宇宙ゴミにならない工夫も重要です。そのためには、使用後残った燃料でコントロールして海に落ちたり、テザー(ひも)をとりつけて人為的に落下させ、大気圏で燃え尽きるような工夫も必要で、その対策をどのように進めるべきか、国連でも議論が始まっています。

いずれにしても宇宙は人類共通の財産。宇宙の環境問題をこれ以上悪化させない認識を、各国が今以上に持ち、行動に移すべき時が来ていると言えるのではないでしょうか。

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スタパ「深刻化する宇宙ゴミ」(2012.1.17)

(アナ)

昨日午前未明、ロシアの火星探査機がチリ沖太平洋上に落下と伝えられたが、去年以降アメリカ、ドイツと人工衛星落下が相次いでいる。宇宙で何が起きているのか?室山解説委員。どうなってる?

(室山)

人類はすでに6700個もの人工衛星を打ち上げているが、使用後も宇宙空間にとどまり、宇宙ゴミになっている。今回落ちたのは、ロシア火星探査機「フォボスグルント」。去年11月打ち上げたが、地球軌道を離脱するのに失敗し、地球を周回後落ちてきた。幸い被害はなかった。去年から、同じようなケースが続いている。アメリカ「UARS」(去年9月落下)。ドイツ「ROSAT」(去年10月落下)。いずれも被害はなかったが、燃え尽きずに一部地上に落ちる可能性が指摘されたケースが3つ続いており、今までにないこと。

(アナ)

宇宙落下物。なぜ多い?

(室山)

背景には増え続ける宇宙ゴミの問題がある。ロケットや衛星は宇宙空間に打ち上げられ、役目を果たした後、残存燃料で爆発したり、ぶつかり合って破片状になることがある。その様子をCGにしてみると、地球周辺を様々な方向に飛んでいるのが分かる。宇宙ゴミの多くは地上1000キロ以内にあるが、この区域は国際宇宙ステーションや観測衛星など多くの人工衛星などが飛んでいる場所で、国際的に問題になってきている。観測可能な10センチ以上の宇宙ゴミの数は、急増しており、2010年には約17000個になっている。米ソや中国の衛星衝突実験や、実際の衝突のたびに増加してきた。宇宙ゴミは毎年10機前後落下してくるが、ほとんどは大気中で燃え尽きる。しかし燃え尽きずに地上に落ちてくるものもある。人間に当たる確率は、現状がそのまま続けば1000年に一人にあたる確率。今までは人間が怪我をした例はない。

(アナ)

宇宙ゴミは宇宙空間で、どのくらいのスピードで飛んでいる?

(むろ)

秒速8キロの猛スピード。地上に落ちてくるものよりも、むしろ宇宙空間で飛んでいるものが、稼働中の人工衛星や国際宇宙ステーションに衝突することが心配されている。現に、1996年には、宇宙ゴミがフランス軍事衛星セリーズに物立っているし、2009年には、アメリカのイリジウム衛星とロシア軍事衛星が直接ぶつかるという、史上初の事故も起きている。また、国際宇宙ステーションは、大きな宇宙ゴミが飛んでくる場合は、事前に察知して軌道修正し、衝突を回避しているが、その数は、1998年以降9回に及んでいる。また回避が間に合わずソユーズに避難したことも2回あるという。

(アナ)

対策は?

(室山)

10センチ以上の大きさの宇宙ゴミは、地上などから監視し、衛星側で回避することができる。また1センチ以下のものは、例えば国際宇宙ステーションは気体を強化して、穴があかない構造にしている。問題は1-10センチの宇宙ゴミで、対応のしようがない。

(アナ)

今後どうなる?

(室山)

少なくとも宇宙ゴミの観測能力を向上させたり、機体をさらに強化するなど対策があるが、新たに打ち上げる衛星などをこれ以上宇宙ゴミにさせない工夫が必要。たとえば使用後残った燃料でコントロールして海に落ちたり、大気圏で燃え尽きたり、テザー(ひも)をとりつけて人為的に落下させるなど、研究が進んでいる。いずれにしても宇宙は人類共通の財産。宇宙の環境問題をこれ以上悪化させないことが重要だと思う。

(アナ)

ありがとう。

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スタジオパーク「深刻化する宇宙ゴミ」(あす1/17(火)13.40過ぎから7分間生放送)

今朝未明、ロシアの火星探査機フォボスグルントがチリ沖太平洋に落下しました。最近アメリカ、ドイツと相次いで衛星落下がニュースを賑わせていますが、宇宙で何が起きているのでしょうか?増大する宇宙ゴミの現状を解説します。

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あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。私が生まれて58回目の正月がやってきました。地球は回り舞台のように、ゆっくりと自転と公転を繰り返しながら、人間の歴史を刻んでいます。今年がいい年になることを心の底から願います。皆様のご多幸をお祈りします。

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